研究業績 Teaching

研究業績Publication

in press

  • Doi S, Nawa N, Yamaoka Y, Nishimura H, Koyama Y, Kuramochi J, Fujiwara T. Adverse childhood experiences, economic challenges, and suicide risk under COVID-19 pandemic: Results from U-CORONA study. Journal of Public Mental Health. (in press)

    日本語アブストラクト

    「子ども期の逆境体験・経済的困難はCOVID-19における自殺リスクと関連するか?: U-CORONA研究」

    【目的】
    本研究では、2019年のCOVID-19パンデミック下での、子ども期の逆境体験(ACEs)と経済的困難が自殺リスクに与える相乗的な影響を、縦断研究を用いて検討した。

    【方法】
    栃木県宇都宮市で実施された人口ベースの縦断研究「U-CORONA研究」に参加した、18歳から92歳(平均53.8歳)の成人435人を対象とした。ベースライン調査は2020年6月、COVID-19パンデミックの第一波と第二波の間に実施された。ACEsは13項目で評価され、COVID-19による経済的困難は1項目で評価された。フォローアップ調査は2020年10月、第二波と第三波の間に実施され、Mini-International Neuropsychiatric Interview(MINI)から6項目を使用した自己報告形式の質問票を用いて、自殺リスクを評価した。

    【結果】
    本研究では、ACEsとCOVID-19による経済的困難が、自殺リスクと独立して関連していることに加え、相乗的な影響も明らかとなった。具体的には、ACEsが1つあることと経済的困難を抱える者、ACEsが2つ以上あることと経済的困難を抱える者は、ACEsと経済的困難がない者と比較して、自殺リスクが高くなる傾向にあった。

    【結論】
    ACEsが多く、さらに経済的困難を経験した成人は、COVID-19パンデミック中に自殺リスクが高くなる可能性がある。

  • Khin YP, Nawa N, Yamaoka Y, Owusu F, Abe, A, Fujiwara T. Association between elementary and middle school children with mixed/foreign roots and influenza vaccination in Japan. Pediatrics International. 2024; (in press)

  • Okamoto T, Hanafusa M, Abe T, Shimamura T, Ito M, Wakai Y, Jinta T, Higa K, Kondoh Y, Okouchi Y, Okuda R, Bando M, Suda T, Tomioka H, Fujiwara T, Takase M, Yoshihara S, Odajima H, Miyazaki Y*. Estimated prevalence and incidence of hypersensitivity pneumonitis in Japan. Allergology International. (in press)

  • Maeda Y, Morita A, Nawa N, Yamaoka Y, Fujiwara T. The Risk of Self-stigma and Discrimination for Healthcare Workers in Developing Countries during COVID-19 pandemic: International multisite study. Stigma and Health. (in press)

    日本語アブストラクト

    「COVID-19パンデミック中における途上国の医療従事者のセルフスティグマと差別に関する国際比較:国際多施設共同研究」

    【目的】
    本研究の目的は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中に、発展途上国と先進国の医療従事者とその家族に対するセルフスティグマと差別の有病率を比較することである。

    【方法】
    2020年8月から10月にかけて、ブラジル(n=55)、ガーナ(n=61)、インド(n=99)、メキシコ(n=27)、ミャンマー(n=35)、日本(n=55)の医療従事者を対象とし、スノーボール・サンプリングを用いて参加者を募った。
    医療従事者とその家族におけるセルフスティグマと差別経験を測定するために、3項目の質問を含むオンライン質問票を用いた横断研究を行った。多変量ポアソン回帰モデルを適用し、年齢、性別、職業、都道府県のCOVID-19患者数、心理的苦痛(Kessler-6スコア≧13と定義)を調整した上で、日本を対照群として6カ国間のセルフスティグマ、及び医療従事者とその家族に対する差別の頻度を比較した。

    【結果】
    6カ国より合計336件の回答が得られた。全体では、セルフスティグマを経験した医療従事者の割合は69.9%(235/336人)、差別を経験した医療従事者の割合は38.7%(130/336人)、差別を経験した医療従事者の家族の割合は14.3%(48/336人)であった。日本と比較して、インドとミャンマーは医療従事者とその家族に対するセルフスティグマと差別の有病率が有意に高かった。また、ブラジルとガーナは医療従事者に対する差別の有病率が有意に高く、メキシコはセルフスティグマの有病率が有意に高かった。

    【結論】
    医療従事者とその家族に対するセルフスティグマと差別の有病率は、COVID-19パンデミック期間中、日本よりも発展途上国で高かった。パンデミック時の医療従事者の健康と安全を確保するためには、医療従事者に対するスティグマと差別を防止するための対策を実施する必要がある。