研究業績Publication
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Tokumoto A, Nawa N, Isumi A, Anzai T, Fujiwara T*. Parental Low Education, Low Income, Deprivation and School Refusal Among Japanese Elementary School Students in First Grade: Results From A-CHILD Study. Child Care Health Dev. 2026 Mar;52(2):e70236.
日本語アブストラクト
「日本の小学1年生における親の低学歴・低所得・剥奪と登校しぶり:足立区子どもの健康・生活実態調査(A-CHILD Study)から」
【背景】
不登校は生涯にわたる悪影響を及ぼす。親の学歴や子どもの貧困は不登校と密接に関連しているが、どのようなメカニズムなのかは依然として明らかでない。本横断研究では、日本の小学1年生(6~7歳)を対象に、親の低学歴、子どもの貧困(低所得、剥奪)、および登校しぶりとの関連性を検討した。
【方法】
2015年、2017年、2019年、2021年に東京都足立区で実施された「足立区子どもの健康・生活実態調査(A-CHILD Study)」からデータを得た(N=13,258)。多変量ロジスティック回帰モデルを用い分析した。
【結果】
登校しぶりの頻度は3.1%(N=416)であった。親の低学歴と登校しぶりとの間には正の関連が認められた(調整オッズ比=1.40、95%信頼区間:1.08-1.82)。低所得と剥奪は、親の低学歴と子の登校しぶりのそれぞれ9.2%と39.4%を媒介していた。
【結論】
親の低学歴は登校しぶりのリスク因子であり、これは低所得と剥奪によって部分的に説明できる。社会経済的地位が低い家庭では義務教育早期から登校しぶりのリスクがあることを認識し、こうした家庭への積極的な支援に取り組むべきである。 -
Morita A*, Nishimura H, Anzai T, Nawa N, Tani Y, Kondo K, Fujiwara T. Effects of extreme heat on the onset of dementia and all-cause mortality: A 3-year follow-up study in a large population-based cohort in Japan. Alzheimers Dement. 2026 Jan;22(1):e71057.
日本語アブストラクト
「日本の大規模人口ベースコホートにおける3年間追跡調査:暑い日が認知症発症および全死亡率に与える影響」
【背景】
極端に暑い日の増加が認知症の発症にどのような長期的影響を及ぼすのかについては、明らかでありませんでした。
【方法】
2016年から2019年にかけて実施された日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study, JAGES)の縦断データを用いました。分析対象は、2016年度の調査に参加した65歳以上の自立した高齢者のうち、同じ自治体に30年以上居住し、認知症の既往歴がない57,178名です。認知症および死亡は、公的な介護保険データから特定しました。暑い日は、日平均気温が地域の過去30年間の気候データにおける上位10%または5%に該当する日と定義しました。解析には三層ランダム効果ロジスティック回帰モデルを用い、暑い日の累積曝露および各年ごとの暑い日の影響が、認知症発症または認知症発症と死亡の複合アウトカムに与える影響を評価しました。
【結果】
最大3年間にわたる暑い日の累積曝露は、認知症発症および認知症発症または死亡という複合アウトカムのオッズ比を有意に増加させました。時間遅延解析では、1年前および3年前の曝露が、認知症発症のオッズ比を40~150%有意に増加させることが確認されました。
【考察】
暑い日は複数年にわたって、高齢者の認知症発症を増加させる可能性が示唆されます。気候変動によって暑い日が増加する中、認知症予防の観点からも、高齢者を猛暑から守る対策の実施が求められます。

