研究発表, お知らせ

2024.11.20

論文「日本における小中学生の外国籍・混合世帯/とインフルエンザワクチン接種との関連」がアクセプトされました。

特任助教のYuさんの論文「日本における小中学生の外国籍・混合世帯/とインフルエンザワクチン接種との関連」がPediatrics Internationalにアクセプトされました。

【タイトル】
日本における小中学生の外国籍・混合世帯/とインフルエンザワクチン接種との関連

(書誌情報)
Khin YP, Nawa N, Yamaoka Y, Owusu F, Abe, A, Fujiwara T.Association between elementary and middle school children with mixed/foreign roots and influenza vaccination in Japan Pediatrics International. (in press)

【背景・目的】
日本では外国籍の親を持つ子どもの数が増加しているが、毎年任意で自己負担により接種することが推奨されているインフルエンザワクチンの接種率が低い可能性がある。さらに、社会経済的地位は任意接種の効果修飾因子の一つである可能性がある。本研究では、日本における混合(両親のどちらかが外国籍)/外国ルーツ(両親が外国籍)の小中学生とインフルエンザワクチン接種との関連を、世帯収入と母親の学歴で層別化して調査を行った。


【方法】
2016年から2019年の首都圏8都市のデータを統合し、小中学生とその保護者16,368人を対象とした。 保護者は、昨年度に子どもがインフルエンザワクチン接種を受けたかどうか、および外国籍であるかどうかについて回答した。 マルチレベルポアソン回帰分析を適用し、さらに所得状況と母親の学歴によって層別化して解析を行った。

【結果】
391人(2.4%)の子どもが混合世帯、91人(0.6%)が外国籍であった。日本人の子どもと比較すると、混合世帯の子どもおよび外国籍の子どもはインフルエンザワクチンの接種率が低いことが分かった。層別化後、外国籍・混合世帯の子どもは、高所得および母親が高学歴の家庭においてのみ、日本人の子どもよりもインフルエンザワクチンの接種率が低いことが分かった。

【結論】
特に高所得および母親が高学歴の家庭において、日本人の子どもよりも混合世帯の子どもおよび外国籍の子どもはインフルエンザワクチンの接種率が低いことが分かった。