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2025.11.19

SATREPSプロジェクト「衛星データ・領域化学輸送モデルを用いた大気汚染評価システムの開発と大気汚染および室内空気汚染対策に関する新拠点の形成」の一環として、国際共同研究拠点「大気汚染研究センター(IRCAPS)」がキルギス共和国オシュ国立大学に開設

キルギス共和国オシュ国立大学(Osh State University:OshSU)に、SATREPSによる 5 年間の国際共同研究「衛星データ・領域化学輸送モデルを用いた大気汚染評価システムの開発と大気汚染および室内空気汚染対策に関する新拠点の形成」の一環として、大気汚染とその健康影響に関する学際的研究を推進する「大気汚染研究センター(Inter-Institutional Research Center for Air Pollution Studies:IRCAPS)」が正式に開設されました。IRCAPS は OshSU を拠点とし、オシュ市、ビシュケク市、その他キルギス国内の地域における屋外大気および室内空気質に関する研究を実施します。

開設式は 2025 年 11 月 18 日に開催され、東京科学大学の那波伸敏 教授(研究代表者/Principal Investigator)、西形康太郎氏(JICAキルギス共和国事務所長)、OshSU の Kudaiberdi Kozhobekov 学長、International Medical Faculty の Roman Kalmatov 学部長をはじめ、JICA、東京科学大学、オシ国立大学の関係者、研究センタースタッフが出席しました。

今後、保健省、天然資源・エコロジー・技術監督省、キルギス水文気象局(Hydrometeorological Service)、オシュ市役所、その他の国内外のパートナー機関と連携し、政策立案のための科学的根拠の創出、政策提言、大気質改善および公衆衛生の改善に向けた取組を実施していきます。

今回のセンター開設式の様子は、キルギス国内の主要ニュースサイトや地域メディアにおいて幅広く取り上げられ、また SNS 上でも動画レポートが多数共有されるなど、大気汚染問題およびキルギス・日本の科学技術協力への社会的関心の高さが示されました。

関連リンク(報道・動画)

● 24.kg News Agency(英語)

“Air Pollution Research Center opened in Kyrgyzstan”

https://24.kg/english/351491_Air_Pollution_Research_Center_opened_in_Kyrgyzstan

● 24.kg News Agency(ロシア語)

「В Кыргызстане открыт центр по исследованию загрязнения атмосферного воздуха」

https://24.kg/obschestvo/351442_vkyirgyizstane_otkryit_tsentr_poissledovaniyu_zagryazneniya_atmosfernogo_vozduha

● Kabar(キルギス国営通信社・ロシア語)

「ОшГУ открыл центр мирового уровня для изучения загрязнения воздуха」

https://ru.kabar.kg/news/oshgu-otkryl-centr-mirovogo-urovnya-dlya-izucheniya-zagryazneniya-vozduha

● Turmush / AKIpress(地域ニュース)

「На базе ОшГУ открыли научный центр по изучению загрязнения воздуха」

https://www.turmush.kg/ru/news:2367028

● Kabar(キルギス国営通信社・キルギス語)

「ОшМУда абанын сапатын баалоо боюнча илимий борбор ачуу пландалууда」

https://www.kabar.kg/news/oshmuda-abanyn-sapatyn-baaloo-boyuncha-ilimij-borbor-achuu-plandaluuda

●開設式の動画の放映

・Opening ceremony video reel(OshTV Channel:オシ市の地域テレビ局による)

https://www.facebook.com/reel/1877607349820382

・Related video reel(オシュ国立大学による)

https://www.facebook.com/reel/1312217737585082

<キルギス共和国におけるSATREPSプロジェクトについて>

「衛星データ・領域化学輸送モデルを用いた大気汚染評価システムの開発と大気汚染および室内空気汚染対策に関する新拠点の形成」は、日本側研究機関として東京科学大学(代表機関)、九州大学、聖路加国際大学と、キルギス共和国の大学・研究機関・行政機関が連携して実施しています。本プロジェクトでは、キルギス共和国における大気質モニタリングの精緻化、健康影響評価の実施、費用対効果の高い大気汚染改善策の提案に向けた科学的基盤の強化を進めています。これにより、キルギス共和国における大気質改善と住民の健康に資することを目指しています。