藤原研でMaster of Public Health in Global Health (MPH) Courseを修了した三田さんの論文「父親の育児休業取得に関連する要因に対する父親の認識: 質的研究」がFrontiers in Global Women’s Health(IF: 2.3)にアクセプトされました。
(書誌情報)
Mita N, Khin YP, Nawa N, Yamaoka Y, Fujiwara T. Fathers’ perceptions of factors associated with the attainment of paternity leave: A qualitative study. Frontiers in Global Women’s Health. 2025 Jan 28. doi: 10.3389/fgwh.2024.1466227
https://www.frontiersin.org/journals/global-womens-health/articles/10.3389/fgwh.2024.1466227/full
【タイトル】
父親の育児休業取得に関連する要因に対する父親の認識: 質的研究
【背景・目的】
システマティック・レビューによると、父親の関与は子どもの社会的、行動的、心理的問題の軽減に有益であると報告されている。しかし、父親の育児休業取得に関する要因を調査した研究は限られている。本研究の目的は、父親の育児休業取得に関する要因についての父親の認識を探ることである。
【方法】
父親の育児休業についての認識に関する情報を得るため、全体で21人の父親にインデプスインタビューを行った。また、父親の育児休業に対する意見を把握し、本研究の示唆が職場において適切であることを確認するため、企業の上司4名にもキーインフォーマントインタビューを実施した。データは主題分析により分析した。育児休業に関する先行研究をもとに演繹的コーディングを行い、その後、帰納的コーディングを行った。最終的なコードはエコロジカルモデルに基づき整理した。
【結果】
父親のキャリアへの関心、乳幼児や母親のサポートに対する父親のコミットメント、母親や乳幼児における父親の関与の重要性、父親の育児休業に対する同僚の見解、父親の仕事のスケジュールや責任、親族からのサポート、育児休業に関する政策やガイドライン、父親の関与にまつわる社会の動向などが、育児休業の取得に関するテーマとして挙げられた。企業の上司は、長期的な効果や組織への影響など、より広い観点から育児休業に関するテーマを挙げていた。
【結論】
本研究は、父親の育児休業取得に関する要因についての父親の認識を明らかにした。この結果は、父親が育児休業を取得しやすい環境を作るために有用な情報を提供すると考えられる。