研究発表, お知らせ

2024.11.20

論文「発展途上国の医療従事者における新型コロナワクチン接種への躊躇に関する研究:キルギス共和国における調査研究」がアクセプトされました。

大学院生のアイペリさんの論文「発展途上国の医療従事者における新型コロナワクチン接種への躊躇に関する研究:キルギス共和国における調査研究」がAsia Pacific Journal of Public Healthにアクセプトされました。

(書誌情報)
Asanbek kyzy A*, Nawa N, Kalmatov R, Fujiwara T. COVID-19 vaccine hesitancy among healthcare workers in developing countries: a survey study in Kyrgyzstan. Asia Pacific Journal of Public Health. 2024 Nov;36(8):801-805.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39315623/

【タイトル】
発展途上国の医療従事者における新型コロナワクチン接種への躊躇に関する研究:キルギスにおける調査研究

【背景・目的】
医療従事者(HCW)のワクチン接種に対する態度はよく研究されているが、中央アジア、特にキルギス共和国の医療従事者のCOVID-19ワクチン接種に対する考え方に関する検討は限られている。
本研究では、キルギス共和国の医療従事者における新型コロナワクチン接種への躊躇の割合と社会人口統計学的および心理的な決定要因を検討することを目的とした。

【方法】
自己記入式オンライン調査を実施し、Health Belief Modelと the Theory of Planned Behaviorを基に、社会人口統計学的および心理的な因子と新型コロナワクチン接種への意向と接種への躊躇との関連を検討した。

【結果】
151件の回答データが分析された。回答者のうち、68.9%(n=101)が少なくとも1回の新型コロナワクチン接種を受けていた。ワクチン接種を受けた医療従事者においては、今後のさらなるワクチン接種への意図に関連する主な要因には、

新型コロナ感染症の深刻さへの認識や、新型コロナワクチン接種に伴う利益が含まれていた。逆に、ワクチン未接種の医療従事者においては、新型コロナワクチン接種への障壁に関連する因子と今後のワクチン接種への意図との間に負の関連が認められた。

【結論】
キルギス共和国の医療従事者における新型コロナワクチンの接種率を上げるためには、新型コロナワクチン接種に伴う利益に関する認識を増強させ、新型コロナワクチン接種への障壁を低減させることに焦点を当てるべきである。

このグループにおけるワクチンへの受容を促進するためには、継続的な取り組みが必要である。