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論文「東日本大震災の被災地における親の養育が4-11歳の子どもの問題行動に与える影響に関する研究」がアクセプトされました

2019.03.19

Miki T, Fujiwara T, Yagi J, Homma H, Mashiko H, Nagao K, Okuyama M. Impact of Parenting Style on Clinically Significant Behavioral Problems Among Children Aged 4-11 Years Old After Disaster: A Follow-Up Study of the Great East Japan Earthquake. Front Psychiatry. 2019 Feb 19;10:45. doi: 10.3389/fpsyt.2019.00045. eCollection 2019.

大学院生の三木くんが被災地の子どもの追跡調査データを用いて、被災後の親の体罰はその後の子どもの問題行動を悪化させることを明らかにしまいた。要約は以下の通りです。

目的:
本研究の目的は、2011年に起きた東日本大震災後の養育スタイルが子どもの行動問題に及ぼす影響を調査することである。

方法:
参加者は、就学前年齢で2011年に被災した子供たちで(n = 163)、データは2012年8月から2013年3月まで、および2014年7月から2015年3月まで(それぞれ地震後2年および4年)に収集したため、評価時の年齢は4〜11歳だった。養育スタイルは、被災後2年目の親の関わり、肯定的な子育て、不十分な監視/監督、一貫性のないしつけ、および体罰を測定するAlabama Parenting Questionnaire(APQ:保護者の自記式)で評価した。問題行動は子どもの行動チェックリスト(CBCL:保護者記入式)を使用し、震災後2年目と4年目に内向性尺度、外向性尺度、および総合尺度を評価した。

結果:
被災2年目の体罰は、被災4年目のCBCL内向性尺度(偏係数:0.78、95%CI:0.12-1.45、p = 0.023)、度、外向性尺度(偏係数:0.74、95%CI:0.09-1.39、p = 0.025)、総合尺度(偏係数:0.85、95%CI:0.16-1.55、p = 0.016)とも悪化した。共変量として、子供の年齢、性別、震災に関連したトラウマの数、母の学歴、きょうだいの数、仮設住宅の入居経験、そして被災2年目のCBCL総合尺度を調整した。他の養育スタイルは子供の問題行動に影響を及ぼさなかった。

結論:
自然災害後の不適切な養育が、震災から4年後の被災した子どもの問題行動に悪影響を及ぼしていることが示唆された。特に、体罰は子供の問題行動に悪影響を及ぼす。養育に悩んでいる親(特に体罰に至る可能性が高い親)への支援が、子どもの健全な養育へ良い影響を与える可能性がある。

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